総集編8

エチオピアの旅から

2012/02の旅

バハルダール 2


エチオピア最大の湖 タナ湖には 大小の島が37もあります。
その島や 半島部には13世紀以降に建てられた
教会や修道院がいくつもあります。 そのうち 2つを見学できました。


ホテルのすぐ前から 観光船に乗り 1時間かけて ゼゲ半島に向かいます。



船を降りて 林の中のごつごつした山道を 20分ほど歩くと
ウラ・キダネ・ミレット に到着します。



広い敷地の中にいくつかの建物があって その一番奥まったところに 
円形の教会 ウラ・キダネ・ミレットがあります。
14世紀に建てられた教会です。
屋根は茅葺だったものを トタンに葺き替えてあります。
屋根の天辺にある飾りには 7つのダチョウの卵が付いています。



建物の内側に入ると
外周は円形の回廊に
なっています。
天井は天然素材で
造られています。
さらに 内側に入ると
方形の内陣があります。
このような円形の教会は
ゴンダール様式と
呼ばれています。



内陣に入ると 外観とはまるで違う世界がありました。
内陣の四方の壁には 原色で描かれた壁画が描いてあります。
その繊細な絵柄と 鮮やかな色彩に 驚かされました。
この内陣には 入ることができませんでした。

壁に立てかけたままの聖画も何点かありました。
ここが正位置なのか 置き場所が見つからないのか 
扱いの軽さが気になりました。



内陣への入口の扉には 
ヨハネの生涯が
描かれているそうです。
周囲に描かれた
天使の顔は
有名なゴンダールの
教会の天井に描かれた
ものと似ています。



それぞれの絵は 聖書の場面を描いているのですが
説明は何度聞いても 右から左で 覚えることはできません。 
しかし この地に外観からは想像できない 
美しい絵が残っていることに 新鮮な驚きを覚えました。



白馬に乗り 
怪獣のようなものと
戦っているのは
聖ゲオルギスでしょう。



内陣の4面の壁は
すべて色鮮やかな
聖画で埋まっています。
この窓のようなところには
カーテンが掛っています。



船着き場の近くの木陰に カフェがありました。
コーヒーの焙煎から始める コーヒーセレモニーをしていました。


●  ●


船で少し移動し
2つ目に見たのは
アズワ・マリアム教会です。
林の中の道を進むと
土壁の門があります。
その奥が教会の敷地です。



先ほどの教会よりも少し小振りですが こちらの屋根は 茅葺のままで 
外回りは 竹のようなものを編んだままの壁です。



建物の外周は
円形の回廊になっています。
床面には竹を編んだ
敷物を敷いてあります。
その四方に内陣に入る
入口があります。
この外回りの様子と
内陣の鮮やかな世界は
まるで異質の世界です。



内部の四方の壁面には 鮮やかな色彩の聖画を見ることができます。
新約聖書の物語が描いてあります。
素朴な外観の趣からは 想像できない 原色の世界です。



黄色いカーテンの奥に描かれているのは
天使ラファエルと 天使ミカエルです。
大事な絵の前には 絵を保護する
カーテンが用意されています。



入口の近くには 石鐘が吊り下げてあります。
礼拝の始まりなどを 伝えるものです。 キーンと乾いた音がします。


●  ●


タナ湖の南の端に 青ナイルの始まるところがあります。
ナイルはここから6800km余りを流れ タナ湖の水が地中海に届きます。



ご鑑賞ありがとうございました。


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