トビリシから　北に向かった軍用道路は
１２０ｋｍほど進んだグダウリで　急な山登りの道にかかります。
標高約２０００〜２２００ｍほどのスキーリゾートでもあります。

斜面に大きなホテルがいくつか建っています。
軍用道路は　この急な斜面をＳ字のカーブを切って登ってゆきます。

私たちの宿泊したホテルは　このマルコ・ポーロホテル。
標高２００３ｍの表示が玄関の壁面にありました。
裏手がスキーゲレンデになっていて　リフト乗り場がありました。

山の朝は　気持ちよく晴れ渡ってくれましたが
風にあおられて　次々と雲が湧き　谷筋を動いてゆきます。

軍用道路は今では生活道路になっていますから
大型のトレーラーが　息を切らせて　上り下りしています。

グダウリから少し進んだところに　奇妙な建物がありました。
１９８３年　ロシアとジョージアの友好のために造られた記念碑です。
「民族の違いを越えて　仲良く」との趣旨で造られたものですが・・・

それは切り立つ崖の上の不安定な場所に造ってあります。
私には　両国の関係が　崖っぷち状態であることを
暗示しているように見えました。
事実　ジョージアとロシアの友好関係は　ロシアが支援する
南オセチアやアブハジアという問題もあって険悪な関係にあります。

谷底まで　どれほどあるのか。　谷底に細い流れがあります。
円形の池は　さて何のためのものでしょう。

円形の壁の内側には民族的なイラストが　現代っぽいタッチの
かなり強い色彩で描いてあります。

軍用道路の最高地点が
標高２３９５ｍの
十字架峠
（ジュワリ・パス）です。
こかから　
ロシアとの国境に向けて
高度が下がって
行きます。

１１世紀にジョージアのダヴィド４世が　
ジョージアとオセチアの境を示すために　十字架を建てたのが　
十字架峠の始まりと言われています。

現在の金色に輝いている　石の上の十字架は
１８２４年　ロシアの将校によって建てられたものです。

その隣には　第２次大戦中　軍用道路の整備に駆り出され　
亡くなった　ドイツ人捕虜たちの墓地があります。

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