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2016/09UP

262 <観光開発１>

中国・貴州省には１０年前にも訪れました。
この１０年で中国の観光地は様変わりです。
広西チワン族自治区にある、龍勝棚田は訪れる観光客が増え、
景区への入口にあるチケット売り場が巨大になっていました。
そこから景区に向かう専用のシャトルバスは大型化して
いましたし、以前よりもだいぶ手前にバスの降り場が作られ、
両側に土産物店の並んだ坂道を歩かされました。
棚田の展望所まで続く狭い坂道の途中には、
民宿や食堂らしい建物が増えていました。それも本来の
木造建築ではなく、コンクリート混じりの建物でした。

263 <観光開発２>

広西チワン族自治区と貴州省の境近くに　程陽八寨という
侗族の村があります。大きく美しい屋根付きの橋、
風雨橋が有名なところです。１０年前に訪れた時は
人の気配が少ない静かな村でした。景区の入口に、
以前は無かったチケット売り場ができ、川の流れ沿いに
石畳の遊歩道ができていて、観光ルートが作られています。
高いところにある馬安寨の広場には観光客が多くいましたし、
建物を整理したのでしょう、川側の展望が良く
なっていました。奥にある別の寨（集落）に向かう
狭い石畳の道もきれいに整備してありました。

264 <観光開発３>

貴州省・従江という町からほど近い所に芭沙村があります。
苗族の村で男が辮髪をしていることが知られています。
ここも１０年前とは様変わりでした。村のだいぶ手前に
チケット売り場が作られ、村に向かう尾根道の途中には
毛沢東の名がついた施設が作られています。
村はずれの林の中には木製の円形舞台が作ってあり、
民族衣装の若い女性たちがはちきれんばかりの
踊りを見せてくれ、男たちは銃を持ち、芦笙を演奏し、
辮髪の刈上げまで見せます。ショーとしては
楽しいのですが、その分、村や暮らしを見る時間は削られます。

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