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2010/01/UP

181 <遺跡嫌い>

チュニジア、スペイン、クロアチア、トルコ、地中海を囲う
国のあちこちにローマの古代都市が遺跡として残っています。
保存状態の程度はさまざまですが、ローマの都市には、
必ず、円形闘技場、半円形観客席の野外劇場、浴場があり、
もちろん神殿や市場も水路も完備です。それがローマ人の
楽しみであり、ローマ人としてのアイデンティティだったのでしよう。
ローマの偉大さ、技術の高さに驚きはしても、
遺跡が好きになれない私としては、どこへ行っても
同じにしか見えないローマ遺跡の感動はそこそこでしかありません。

182 <パムッカレの心配>

丘の斜面を覆う石灰棚で有名なパムッカレ。
湧き出た温泉水が丘の斜面を流れ、長い時をかけて、
白い棚田を作り上げたものです。行ってみると、水量が減って
しまったという理由で、石灰棚に水を流していませんでした。
水が流れていてこそ、少しずつ育ってきたはずの石灰棚は、
ほとんど乾燥していました。観光客の歩けるエリアに
人工的な水路を掘って水を横に流してあります。
白い岩肌に、細かい流れの跡が化石のように模様を
刻んでいます。その上を観光客の裸足が遠慮なく
踏みつけてゆきます。これでいいのだろうか心配。

183 <得意科目>

ツアー中、行動を共にしてくれる現地ガイドの人にも
得意、不得意はあるようです。トルコでお世話になった人は、
歴史が得意分野のようで、博物館ではほかのツアーの人が
すっと通り過ぎてしまうところを、実にきめ細かに説明を
してくれました。当然、そこで過ごす時間は長くなって
しまいます。その分、風景を眺め、自然に浸る時間が
少なくなってしまう傾向がありました。カッパドキアでは、
洞窟教会の中にじっくり時間をかけましたが、
岩山の間を自由に歩く時間は足りません。
道端に咲く花の名を訊ねても答えはありません。

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