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2000/05/UP 

16 <思い上がり>

私たちは今が最も文明が進んでいると思い込んでいますが、

果たしてそうでしょうか。確かに、エレクトロニクスは
進んでいるのかも知れませんが、建設の技術はどうでしょう。
エジプトなどの巨大遺跡と呼ばれているものや、
ヨーロッパの王宮や教会建築などの繊細さを見ている限り、
現代人には造れそうもないのではと思います。最近の
建造物で1000年後に残っているものはあるのでしょうか。
昔の人の知恵は私たちの想像をはるかに
超えていたに違いありません。私たち現代人には想像の
できない機械力があったって不思議はありません。

17 <連泊>

毎日転々と町を移動するツアーは疲れます。夕方ホテルに入り、
朝早く出発ではスーツケースを開く暇もありません。
で、なるべく連泊の入ったツアーを探します。同じ町で
何日か過ごせることは、写真を写すには大変都合がよいのです。
皆と一緒に回る観光では建物の光のあたり具合まで
配慮してはくれません。連泊ならば翌日出なおすことも
できますし、天気が多少悪くても明日があるさと
構えていられます。夕方早めに到着した時には
明るいうちに町の中をさっとロケハンをしておけば、

翌日、撮影スポットに素早く行くこともできますしね。

18 <点と線>

主要都市をいくつか巡るツアーがあります。
観光スポットをそれこそスポット的に見て回るものです。
でも私は移動時間こそ旅行の楽しさではないかと思っています。
次の町へ向かうバスの窓から見える景色は、
観光化していない生の国情を見せてくれます。地方の趣が
少しづつに変わっているのを発見することもあります。
ドイツでは屋根の色が町ごとに違っていました。畑の
ほとんどない国では野菜をどこで作っているのだろうと
考えてしまうこともあります。バスの中で居眠りを
してしまうのは、旅人としてもったいない気がするのです。

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