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2004/05/UP

97 <デリ>

ニューヨーク・マンハッタンの街角では「デリ」と呼ばれる

コンビニのようなレストランがあちこちにで
目につきました。早朝から開いていて、ホテルの
高い朝食を避ける観光客や、出勤前のビジネスマンで
賑わっています。野菜サラダ、たまご、ソーセージ、

パン、コーヒーなどをお好みで選び、レジを済ませて
から着席します。ニューヨークではキッチンのない単身者
アパートも多いと聞きましたが、自炊はほとんどしないという
ビジネスマンやビジネスウーマンの生活習慣は、

こうした｢デリ｣に支えられていると言えそうです。

98 <縦長の空>

マンハッタンの中心地を歩いていて奇妙なのは、
空がビルとビルの隙間に短冊型にしか見えないということ。
高い壁に挟まれた路地の奥から空を見ている感じです。
ほとんどの高層の建物が敷地ぎりぎりに建っていますから、
圧迫感はかなりなものです。アベニューもストリートも

影の中にある時間が長く、風は冷たく強く、道端のゴミを
巻き上げます。それだけに、道路の交わる所にある
いくつかのスクエア・広場が空の広がるポイント
として大きな意味を持っているのでしょう。

そこだけが陽射しがあってちょぴり暖かく感じます。

99 <スタテンフェリー>

リバティー島に降りて自由の女神を間近で見る
つもりがなければ、スタテン島に渡るフェリーから適当な
距離をおいて見る女神がおすすめ。通勤用フェリーなので
無料というのも魅力です。片道３０分で、

観光客らしいかなりの人がそのままとんぼ返りです。

遠ざかって行くマンハッタンを見ていると、大都会も
たいして大きくは見えず、その中であふれる車と高層ビルに
埋もれて、ごみごみ、あくせく、くよくよ、精一杯に
生きているはずの人間などまるで見えません。宇宙飛行士が
地球を眺める心境に似ているのかもしれません。

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