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7 <座席のこと>

ひとりでツアーに参加して困るのは、食事の時の座席です。

お互いが慣れてくるまでは、どうしてもご夫婦や友達同士が
並んで席に座ります。大きなテーブルだとあまり
気にしないで済むのですが、ホテルやレストランの座席は
奇数のところは少ないですから、ほかにひとり旅の方が
いるとか、３人組がいるとかすると、私の席はそこに落着く
ことになります。ですから、人様より先に座席につくのを
遠慮しています。おかげで添乗員さんや
現地ガイドさんと一緒になることもありますが、

これはいろいろな話が聞けて、もうけ、って感じです。

8 <ビデオ>

出かけるときは一応ビデオカメラも持って行きます。

でも、ビデオを映すことに夢中になっていると、
風景全体を見ていないことに唖然とすることがあります。
スチールカメラは、前後左右を見まわして、ここというところで
シャッターを押します。それは一瞬ですから、ほとんど景色を
見ていられます。しかし、ビデオは、撮影している間
ずっとファインダー越しに景色を見ていますから、
フレームの外側のいいところを見過ごしてしまうのです。
木を見て森を見ていない、そんな感じです。
で、次第にビデオを使う場面が限られてしまいました。

9 <旅先選び>

行きたいところを探していると、自分なりの傾向があることに
気がつきます。海よりは山ということはもともと
意識しています。それも、砂漠よりは緑の山です。
エジプトもギリシャも、そしてローマ時代のイタリアも、
一度は行きたいと思ってはいるのですが、選んでくると
つい後回しになってしまいます。どうも、遺跡という
死んだ風景に魅力を感じていないのですね。古いものが
嫌いかと言うと、数百年たっても健在の教会建築などは
好きですから、きっと、古いだけではなくて、

生きている街、生きている景色が優先されているのです。

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