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2001/08/UP

46 <ブサコ>

ポルトガルの中部、大学の街コインブラの郊外に
ブサコの森があります。そこには狩のために造られた王宮を
利用したホテルがあります。建物は回廊の柱や壁面を
独特のマヌエル様式の繊細な彫刻で飾られ、1階ホールや
階段の回りのアズレージョがみごとです。

添乗員泣かせなのは、王宮をそのまま利用しているため、

部屋の広さが大小まちまちで、部屋割りに当たりはずれが
出てしまうこと。キーをテーブルに並べてツアー客に
自分で選ばせてみたものの、自分の部屋と他人の部屋を見比べて、
あまりの差にブーイングする人が続出しました。

47 <敬虔>

ドーム、ドゥオモ、カテドラル。呼び方は変わりますが、

大聖堂の中へ足を踏み入れたとたん、神の存在を信じたく
なるような敬虔な気持ちにさせられます。音と光を遮断して、
外界から隔てられた別空間を演出しているからでしょう。
ひんやりとした空気が気持ちを引き締め、音は石に吸い込まれ、
計算された光が祭壇をあやしく浮かび上がらせます。

司教の声、パイプオルガンの音、聖歌隊の歌声は高い天井に
反響して、まるで神のお告げか天使の囁きを感じさせます。それは、
私たちのような凡人が実に豊かな心地になれる瞬間でもあります。

48 <カタルニアサラダ>

スペイン・カタルニア地方のレストランやホテルでは、

昼も夜も一人分とは思えないお皿に山盛りの野菜が
食事の始めに出てきます。その上には、生ハム、ベーコン、
スモークサーモンなどの蛋白源が乗っています。

味付けはレストラン特製のドレッシングがあるわけではなく、

テーブルの上のオリーブオイルとワインビネガーを
自分でかけるだけです。何度か食べているうちにそれが意外と
「あっさり」としていておいしいことに気がつきました。
おかげで、帰国してからもオリーブオイルと

ビネガーだけの野菜サラダを食べるようになりました。

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